読書貯金はじめました。

読書貯金とは私の造語です。本を要約・評価しつつ記事にして、読み返して智慧になるような記事を書いていきたいと思います。

「六韜/作者不明(訳:守屋洋・守屋淳)」を読んでみました。

はじめまして。


KISOと申します。


本日は、「六韜」という本についてご紹介いたします。

 

Amazonの紹介によると、

 

六韜』は〈武経七書〉の一書に選ばれ、『三略』にならぶ兵法学の名著として古今東西の武将たちに読み継がれてきた。前漢の軍師張良が黄石公より譲り受け、我が国では藤原鎌足が暗記するまでに愛読し、源義経が密かに戦術の奥義を学んだなどと語り伝えられる。戦術論のみならず、人心掌握法や組織を率いる心構えを余すことなく説いた、今もなお貴重な示唆を与える組織論の名著。

 

と、紹介されています。

 

それでは、早速本書に対する所感を述べていきたいと思います。

 

まず、呂尚という人物をご存じでしょうか。
 
世間一般では、太公望という名の方が広く知れ渡っているのではないでしょうか。

 

近年では、「封神演義藤崎竜」という漫画の主役として活躍しているため、知名度は高いのではないかと思われます。

 

この呂尚という人物は、三千年程前に周の文王・武王に仕え、そして殷の紂王を討ったことで有名です。

 

ちなみに、紂王とは妲己を溺愛して酒池肉林の快楽に耽ったことで有名ですね。また、妲己は傾国の悪女としても有名なのでご興味のある方は調べてみてください。

 

話を戻しますが、この呂尚が「六韜」を書き残したのかと言いますと、その可能性は低いと考えられます。
 
呂尚が優れた人物であったことに対しては可能性を感じられますが、彼はあくまでも本書の物語に登場する人物の一人であって、作者ではないと考えられています。
 
と言うのも、三千年ほど前であるならば、個人が書物を書き残すということが、極めて難しいことであるからです。
 
しかし、夢を考えるのであれば、「六韜」の作者は太公望こと呂尚であると考えた方が楽しく読めるような気がします。
 
最後にいくつか「六韜」から印象的な文章を抜粋しますので、今後の参考にしてみてください。

 

◆君子の楽しみは志を実現すること、小人の楽しみは物を手に入れいることだと言われます。私が釣りをしているのも、君子の楽しみに似ています。
 ~中略~
天下は君主一人のものではなく、天下万民のものです。天下の利益を共有しようとすれば天下を手中に収めることが出来ますが、独り占めにしようとすれば天下を失ってしまいます。

 

◆共に政治にあたるためには、六つの守りを持つ人物とあたる必要があります。六つの守りとは、「仁、義、忠、信、勇、謀」の六つを示しています。
 ~中略~
金に溺れない人物には、仁があります。人を見下さない人物には、義があります。責任を持ちやり遂げる人物には、忠があります。余計な隠し事をしない人物には、信があります。危険に際して狼狽えない人物には、勇があります。計画的に問題を解決出来る人物には、謀があります。 

 

◆武力を使わないで目的を達するにはどうすれば良いか。
 ~中略~
第一、相手の要求を聞き入れ、驕りの心が生じたところにつけ込む。

第二、相手国の寵臣を手懐けて君主と権力を二分させることで、国力の低下を狙う。

第三、側近に賄賂を贈り、忠誠心の低下を図る。

第四、相手国の君主に宝と美女を贈り、政治を忘れさせて傾国を図る。

第五、相手国の中心を厚遇し、君主への贈り物を減らすことで、不信感を生ませる。

第六、相手国の内臣を懐柔し、外臣を離間する。

第七、相手国の要人を買収し、利益で釣り上げ職責を怠るように仕向け、備蓄を消費させる。

第八、相手国の君主に重宝を送って協力を求め、相手国の利益になるよう取り計らい、君主自ら外国に手を貸すように仕向ける。

第九、相手国の君主の自尊心を高め、慢心するように仕向ける。

第十、謙虚な態度で相手と対峙し、信頼を得た後に策を巡らせて切り崩す。

第十一、自らが弱者であるかのように見せかけ、相手がこちらを見下すように仕向ける。

第十二、相手国の乱臣を手懐けて、君主の心を惑わし、別に関心が向くように仕向け油断を誘う。

 

以上が私が印象深いと感じた内容になります。

 
ちなみに、こちらが参考とした書籍となります。

 

他に「三略」という兵法書の内容が載っていますので、ご興味のある方は「六韜」と合わせて読んでみてください。

 

それでは、本日はここまでとなります。

 

また、次回の記事でお会いしましょう。

 

[新装版]全訳「武経七書」3 六韜 三略

[新装版]全訳「武経七書」3 六韜 三略