読書貯金はじめました。

読書貯金とは私の造語です。本を要約・評価しつつ記事にして、読み返して智慧になるような記事を書いていきたいと思います。

「ひとり暮らしのOLを描きました/黒川依」を普通に読んでみました。

はじめまして。
KISOと申します。
本日は、黒川依さんの「ひとり暮らしのOLを描きました」という本についてご紹介いたします。

Amazonの著者紹介によると、

Twitterにて「ひとり暮らしのOL」のイラストをアップしたところ、「不憫可愛い」と大反響を呼ぶ。期待の新人。

 

と、紹介されています。

 

かなり紹介文が少ないですね。

 

他のサイトでも著書の紹介がされていないか確認はしてみたんですが、Amazonに載っている著者紹介以上の紹介文は出てきませんでした。

 

せいぜい、著者がイラストレーターとして活躍しているということぐらいでしょうか。

 

ちなみに、著者はTwitterTumblrをやっているみたいですね。

 

またこの本はAmazon上ではこのような評価となっております。

2018/11/17現在 ★★★☆☆(87レビュー。実際は★3.5) 。

 


それでは、早速本書に対する所感を述べていきたいと思います。

まず、この本の登場人物は一人しか居ません。

 

しかも名前も分かりません。

 

そんな一人のOLが主人公なのです。

 

そして、OLと言っておきながら仕事をしているシーンはまったくといっていいほどありません。

 

ただ、彼女が一人暮らしの部屋で何もしゃべることなく淡々と暮らしている姿を描いている。

 

ただ、それだけの漫画なのです。

 

ですが、Amazonのレビューを見ても分かるとおり、けっこうな数の人が読んでいます。

 

それは何故なのかということですが、このOL本当に不憫な人なんです。

 

別に何をしたというわけではないのですが、思わず自分に重ね合わせたくなるようなことをしている不憫さが魅力的なのです。

 

まず、この漫画の一番初めのシーンですぐに悲しくなってきます。

 

朝の日差しが差し込んでくる部屋の中、OLは散らかった部屋の中央で一人朝食の食パンを食べています。

 

しかも泣きながら。

 

そのテーマが、

 

「こんなにいいお天気なのに

 会社へ行くためのエネルギーを

 蓄えているひとり暮らしのOL」

 

というものです。

 

本当に仕事したくないという気持ちが伝わってきます。

 

もしかしたら、こんな思いに共感できる方は、探せばいくらでもいらっしゃるのではないでしょうか。

 

セリフがないにも関わらず、イラストから多くの情報を読み取ってイメージすることができる。

 

これが、この漫画の面白いところなのではないでしょうか。

 

それが、短編でいくつも連なっています。

 

読み進めていくうちに、一つくらいは、「あ、これ自分だ」と思うようなワンシーンを見つけられるはずです。

 

ちなみに、私は、

 

「歯を磨きながら

 部屋の中をうろうろしている

 ひとり暮らしのOL」

 

というテーマの場面を見たときにはとても共感しました(笑)。

 

見た時に、「ああ、それ分かる。朝のときの自分とかそんな感じ」と思わず言いたくなってしまいます。

 

他には、

 

「寒さのあまり

 簀巻きになっている

 ひとり暮らしのOL」

 

ですかね。

 

寒すぎて、普通に毛布を掛けている状態じゃないんですね。

 

毛布を体に巻きつけて巻き寿司みたいになっているんです。

 

そして、お腹が空いて食べ物を取りたいけど、その巻かれている状態を解除したくない。

 

そして、そのまま動いて頭をテーブルの足にぶつけてしまう。

 

自分でもこれをやったかと言われると定かではありませんが、気持ちは分かります。

 

関係ないですが、私は秋田県出身ですので、冬の日はたいてい簀巻きになって寝ていたように思います。

 

この漫画の特徴として、別に何が面白いというわけでもないんです。

 

別にためになるような内容が描かれているわけでもないですし、笑えるようなシーンが描かれているわけでもありません。

 

ただ、単純に日常に潜む「あ、それ分かる」という共感を端的に表した短編集です。

 

そして、この漫画を読む際は何も考えなくても良い。

 

疲れていても読めてしまいます。

 

何も考えず、読んでみて「ああ、そういうのあるよね」って思いながら、不憫なOLにちょっとだけ共感を同情を抱きながら読む漫画だと思います。

 

感覚としては、何も考えずにTwitterのTLを見ている時と気持ちは近いでしょうか。

 

余談にはなりますが、著者は他にも漫画を手がけています。

 

現在は「失踪宣言」という漫画を描いているようです。

 

こちらはセリフが描かれているので、ちょっとだけ今回ご紹介した本とはテイストが違うかもしれません。

 

ちなみに、こちらになります。

失踪宣言 1 (ゼノンコミックス)

失踪宣言 1 (ゼノンコミックス)

 

 いずれ、こちらの本の紹介もしてみたいと思います。

 

それでは、本日はここまでとなります。


また、次回の記事でお会いしましょう。