読書貯金はじめました。

読書貯金とは私の造語です。本を要約・評価しつつ記事にして、読み返して智慧になるような記事を書いていきたいと思います。

「百科全書―序論および代表項目/ディドロ、ダランベール編(訳:桑原武夫)」を普通に読んでみました。

はじめまして。
KISOと申します。
本日は、フランスの多くの知識人が編集に携わったというの「百科全書」という本についてご紹介いたします。

 

主導して編集した人物はタイトルにも載せてある通り、ディドロダランベールというフランスの哲学者です。

 

そんな二人はどのような人物なのかとAmazonから引用したいところですが、


Amazonでは大した著者紹介がありませんので、コトバンクから引用したいと思います。

 

ディドロ Diderot, Denis [生]1713.10.5. ラングル [没]1784.7.30. パリ フランスの哲学者,文学者。刃物師の家に生れ,1729年パリに出て,パリ大学で学んだのち,同地で放浪生活をおくり,J.-J.ルソー,F.M.グリム,ドルバックコンディヤックらと知合う。 45年よりダランベールとともに編纂,出版した『百科全書』 Encyclopédie (1751~72) は啓蒙思想の歴史上画期的業績となった。思想的にはシャフツベリー伯の影響下に啓示を認める理神論から出発,唯物論に向った。また,小説,戯曲を書き,古典劇に対して「市民劇」 drame bourgeoisを主張。芸術論にもすぐれた業績を残した。著書に『哲学断想』 Pensées philosophiques (46) ,『盲人書簡』 Lettre sur les aveugles (49) ,『自然の解釈に関する考察』 Pensées sur l'interprétation de la nature (54) ,『ダランベールの夢』 Le Rêve de d'Alembert (69作,1830刊) ,小説『ラモーの甥』 Le Neveu de Rameau (1761~74作,完本 1891刊) など。

 

ダランベールd'Alembert, Jean Le Rond[生]1717.11.16. パリ[没]1783.10.29. パリ フランスの物理学者,数学者,哲学者。貴族の私生子で,サン・ジャン・ル・ロン教会に捨てられ,ガラス職人の妻アランベールに養育されたので,この名前となった。マザラン大学に学び,弁護士となったが,数学,物理学の研究に移った。 1743年剛体の運動の研究からダランベールの原理に到達し,解析力学の基礎をつくった。 1744年ダランベールパラドックス,1749年歳差運動,章動を研究。また D.ディドロの百科全書の編纂に参加した。主著『文学,歴史,哲学雑集』 Mélanges de littérature,d'histoire et de philosophie (1752) ,『哲学要諦』 Eléments de philosophie (1759) 。

 

桑原武夫【くわばらたけお】仏文学者,評論家。福井県生れ。京大卒。父は東洋史学の権威,桑原隲蔵(じつぞう)。三高,東北大などをへて1948年京大人文研教授。専門のフランス文学においてはスタンダールやアランの紹介者として知られる。また,第二芸術論の提唱に示される戦後の近代主義オピニオンリーダーとして大きな役割を果たした。同時に,人文研の学際的共同研究の積極的推進を通じて〈新京都学派〉の中心的人物と見なされるなど,学問世界のオルガナイザーとして卓越した能力を発揮した。著書は多数・多彩。1987年文化勲章受章。《桑原武夫集》全10巻がある。

 
と、紹介されています。

 

訳者も含めて、すでにけっこうなボリュームの紹介文ですね。

 


百科全書という本はAmazon上ではこのような評価となっております。

2018/10/22現在 ★★★★☆(3レビュー。実際は★4.5) 。

 

昔ながらの有名な本であるはずなのに、評価されている方が少ないですね。

 

まあ、倫理の資料集にすら載らない文献ですから、マイナーという認識の方々も多いのかもしれません。

 

ですが、私はこの百科全書という数多くのジャンルの知識体系を網羅したこの書籍をとても面白いと思いますし、高く評価したいと思います。

 

もっとも、その高い評価の中には、私が哲学を識るきっかけになったという思い出効果も含まれているかもしれませんが……。

 

それでは、早速本書の内容に触れていきましょう。

まず、この本は哲学から法律、あるいは美学、はたまた自然学や力学という様々な学問に触れています。

 

そして、どこから読んでもその分野においてそれなりの理解を得られるということが素晴らしいところでしょう。

 

私自身、編集著作物というものが大好きで、よく集めています。

 

と言いますのも、編集著作物というものは凡人が秀才や天才に立ち向かうための武器だと考えています。

 

イギリスの哲学者であるフランシス・ベーコンは「知識は力である」という名言を残している通り、知識はあればあるほどその人の武器になります。

 

今の世の中でも、情報が武器になるように、知っていると知らないでは雲泥の差が生まれる事象なんて星の数ほどあります。

 

ですが、そんな法則がはびこっている世の中では、凡人は知識でどうやって秀才や天才に立ち向かえばよいのでしょうか。

 

凡人が努力するのと、天才が努力するのでは、これまた差が埋まりません。

 

そもそもの頭の構造が違うのですから、もどかしい話です。

 

であれば、少しでも簡単に多くの知識を手に入れられる編集著作物を読みまくるのです。

 

そうすることによって、深い知識は手に入れられませんが、幅広い多くの知識を手に入れられるはずです。

 

また、知識の深さを勝負しても天才にはそうそう勝てるものではありません。

 

であれば、差が出にくいよう広く浅い大量の知識で勝負することが凡人なりの賢い戦略というものではないでしょうか。

 

そういう意味で、私は編集著作物をよく読んでいます。

 

と、話が脱線してしまいました。

 

いずれにしろ、そういう意味で私は編集著作物が大好きで、この百科全書という本も好きになったという経緯があります。

 

それでは、改めて中身に触れていきましょう。

 

特別、私が興味のある分野と言いますと、やはり哲学になります。

 

ここの項目では、そもそも「哲学」とは何かということに触れています。

 

「哲学するということは、事物の理由を与えること、少なくともそれを探求することである。なぜなら、事物を見て、見たことを報告するだけならば歴史家にすぎない。事物の比例関係、量、数値を計算し、測定する時は数学者である。しかし、事物が存在せしめている理由、さらに事物を他でもなく現にあるようにあらしめている理由を発見しようと心に決めた人が哲学者である」

 

元々、哲学と言いますと”智慧を愛する”ということから始まった学問でありますが、私としてはどうも違和感のある考え方でした。

 

それは恐らく、ふわふわとした概念的な表現であり、どうも表現の規模が大きすぎて自分の中に落とし込めていなかったのだと思います。

 

ですが、”理由を発見しようと心に決めた人が哲学者である”という部分は非常に納得できる表現に感じられました。

 

というのも、人生に寄り添った考え方だからなんだと思います。

 

智慧を愛するというだけでは、終わりが見えずただひたすらにどこまでも進んでいくようなイメージが私の中にありましたが、”理由を発見しようと心に決めた人が哲学者である”という表現であれば、終わりが見えるような感覚がして、哲学というものの考え方に妙に納得できました。

 

次に興味深かった箇所が「体系」について触れている箇所になります。

 

ここでは、哲学者の著作の中には三種類の原理があることが認められているということについて順番に述べられています。

 

「一つは、一般的あるいは抽象的である。そのような規則は、疑いをいれる余地がないまでに、極めて明白であるか、もしくは充分に証明されていることが要求されるのである。(中略)第二種の原理とは、ほかに理由を与えることができないようなことを説明するために、構想されるところの仮説である。(中略)第三種の原理とは、経験によって得られた事実、経験によって調べられ、確認された事実にほかならない。この第三種の原理の上に基づくのが真の体系であり、ただそれだけが体系の名を持つに値するものである」

 

このあたりの文章に関しましては、今を生きていく中でも非常に役立つ実用的な考え方になるのではないでしょうか。

 

これらの哲学と体系の考え方は非常に基本的な考え方であり、非常に応用に富んだ考え方であり、私生活でもビジネスでも、様々なシーンで活用できると思います。

 

ではどのようなシーンで役立つのかというところまで話すことは、私も探り探りなので難しいところではありますが、私自身常に意識していきたい考え方ではあります。


それでは、本日はここまでとなります。

また、次回の記事でお会いしましょう。

百科全書―序論および代表項目 (岩波文庫)

百科全書―序論および代表項目 (岩波文庫)