読書貯金はじめました。

読書貯金とは私の造語です。本を要約・評価しつつ記事にして、読み返して智慧になるような記事を書いていきたいと思います。

「こころの旅/神谷恵美子」をAmazonの読み放題サービスで読んでみました。

はじめまして。
KISOと申します。
本日は、神谷恵美子さんの「こころの旅」という本についてご紹介いたします。

 

まず、こころというものをテーマにして物事について述べるということ自体、私個人的には非常に難しい行いのように思えます。

 

測り方としても定量的に測ることも難しい分野です。

 

そんな難しい分野を研究している著者のプロフィールはAmazonによると、以下のようになります。

神谷/美恵子
1914‐1979。1935年津田英学塾卒、コロンビア大学に留学。1944年東京女子医専卒、同年東京大学医学部精神科入局。1952年大阪大学医学部神経科入局。1957‐72年長島愛生園勤務。1960‐64年神戸女学院大学教授。1963‐76年津田塾大学教授。医学博士。1979年10月22日没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 

と、Amazonでは紹介されております。

 

ちなみに、2018年9月23日の評価としましては、★★★★☆(20)という状態となっています(実際は★が4.5です)。

 

それでは、早速本書の内容について触れていきたいと思います。

 

流れとしまして、本書では人間が生まれてから老いていくまでの精神的な変化について述べられています。

 

それが、一つ一つそれら年齢に至ってから、どのような精神的な特徴があるのかが述べられています。

 

ただし、これらが非常に専門的な内容が多く含まれていますので、一般向けの書籍かと問われれば、その判断に困るところです。

 

有名な学者の思想や言葉を度々引用して、その上で考えを語っているものですから、心理学や精神医学を初めて学ぶという方には少しだけ敷居が高いかもしれません。

 

しかし、内容自体は非常に深く自分の在り方を思い返す良い機会になるようなものです。

 

特に、彼女の主張としてとても印象に残っている箇所が、次の文章です。

 

「青年期にまわり道をすることは一生のこころの旅の内容にとって必ずしも損失ではなく、たとてもし青年期を病の中ですぞ下としても、それが後半生で充分生かされることがすくなくない。人間は『ただではころばない』という芸当もできるのである。落伍者のようにみえた青年の中から、のちにどれだけ個性豊かな人生を送る人が生まれたことであろう。それは彼のこころの道中で、順調に行った人よりも多くの風景に接し、多くの思いにこころが肥沃にされ、深くたがやされたためであろう。そのためにやっと『わが道』にただりついたとき、すらすらと一直線でそこに来た人よちも独特なふくらみを持った、人の心にせまる仕事をすることができるだろう」

 

今の生きにくい世の中で、迷いながら生きている20代の方には非常に、こころに響く言葉なのではないでしょうか。

 

かくいう私も、この文章を読んでから少しだけ気持ちが楽になって、こころに余裕を持つことが出来たものです。

 

そして、

 

「あまりにも能率よくすらすら生きてしまうよりも、生命をひとこまずつ、てづくりで作り上げていくような骨折りを重ねて生きて行くときのほうが、こころのゆたかさというものも現れやすいだろう」

 

とも言っています。

 

もっとも、現実としては勉強でも仕事でも効率がひたすらに重視されているというものだと思います。

 

確かに、効率というものは重要ですし生きていく上で、常に考えていかなければならない概念だとは思います。

 

ただし、それは適切な手順を飛ばしてまで効率化を図ろうとするような考え方は不味いということなのでしょう。

 

正しい流れを知りつつ、その流れを理解して、流れに沿った確実な一歩を進めていくことが、骨を折りを重ねて生きていくことなのではないかと感じられます。

 

 

また、この時期はこころに秘めていることが多い時期でもあるとのことで、親にも語れないことを話せる友や師を求めるのは青年期の特徴らしいです。

 

これに関しては非常に共感が出来ます。

 

私自身の趣味が小説を書くことなのですが、それを両親に言ったら「馬鹿じゃないの?」と言われたり、職場で思い切って話してみたら「暇だね〜」と言われたことがあります。

 

それ以来、なかなか公の場では自分の思いを告げられずに悩んだものです。

 

最終的には、同じ趣味を持つ人たちや、理解してもらえる人たちと出会えたから良かったものですが、自分の大事な気持ちを告げられないことはなかなか辛いものです。

 

単なる「こころのできごと」にすぎないが、おとなはこういうことを決して一笑してはならない。「こころのできごと」にとどめておく者ほど「死ぬほど真剣」である場合が多いのです。

 

結局のところ、私が何を言いたいのかと言いますと、青年期には胸に秘めていることが 

何かしらあると思います。

 

ですが、それはなかなか理解されないことの場合も少なくないです。

 

世間で理解されない自分を受け止めながらも、自分を否定すること無く、時間をかけて世間と自分の共存を目指していくことが、温かい個性を持った人間性を育むのではないでしょうか。

 

それでは、本日はここまでとなります。

また、次回の記事でお会いしましょう。

 

 

こころの旅

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